社員一人ひとりが成長を実感できる会社へ。人事評価制度導入の背景と想い

会社名
株式会社もりもと塗装 様
URL
https://www.morimoto-tosou.com/
業種分類
建設・不動産
従業員数
~50名
導入目的
人事評価制度の構築・見直し
評価結果の活用
サービス
人事評価ナビゲーター
  • 評価基準や給与の決まり方が不透明で、特に若手社員の間にモヤモヤ感があった
  • 自分と同僚を比較してしまうような風土が根付いていた
  • 評価基準の“見える化”によって、社員の納得感が高まり、不信感が軽減された
  • 評価制度の運用を通じて、社員の日常行動にも前向きな変化が見られた
  • 目標や評価項目を個別に設定したことで、「自分の頑張りどころ」が明確になり、自立を促す組織文化の土台ができ始めている

株式会社もりもと塗装様は、地域に根ざし、長く続く会社を目指して日々の業務に取り組んでいます。今回は、人事評価制度の導入を決めた背景や、制度に込めた想いについてお話を伺いました。

まずは、御社の事業内容や大切にされている理念について教えていただけますか?

当社は建築系の業種として、地域に根ざした仕事を大切にしています。会社としての理念は「地域に根付いて長く続く会社をつくる」ことです。従業員同士の関係性においては、たとえ経験年数に差があっても、できるだけ同じ目線でお互いの課題に向き合える文化を大切にしています。

■ 若手社員の「これから」に応えたい。

人事評価の運用を始めた背景や、それまでに感じられていた課題について教えてください。

若い社員から、「次に何をすればいいのかわからない」「今の給料が何を基準に決まっているのか見えない」といった声がよく上がっていました。自分が今どこにいて、どこを目指せばよいのかが明確でないと、どうしてもモヤモヤしてしまいます。口頭で説明することもありますが、やはり“見える化”されたほうが納得感があり、不信感も減ると思いました。そうした背景から、共通認識のもとで評価が行われる仕組みをつくりたいと考え、導入を検討しました。

■ 小規模でも“ちょうどいい”使いやすさ

評価制度の中でも、弊社システムを選んでいただいた理由を教えてください。

他にもいくつかのシステムを検討しましたが、多くは大手企業向けで機能が多すぎたり使い方が複雑だったりしました。当社は5人程度からスタートする小規模組織なので、もっとシンプルで、価格も含めて現実的なものを探していました。「人事評価ナビゲーター」は中小企業にちょうど良く、使いやすさやコストの面でも当社に合っていたため、導入を決めました。

今回、弊社の評価項目のパッケージをご活用いただきました。50項目から選ぶ際に、特に大変だった点や、弊社のサポートで役立ったことなどはありますか?

評価項目のパッケージは本当に助かりました。新人向けから経営層向けまで網羅されており、建築業界に対応した内容もしっかり用意されていたので、とても選びやすかったです。社長とも相談しながら進めましたが、資料を見始めてから1週間ほどで項目を決めることができました。

 今回、初めて評価制度を運用されてみて、率直なご感想をお聞かせいただけますか?

初めての運用ということもあり、まだ手探りの部分もあります。ただ、自分たちで目標を立て、それに基づいて評価を行う流れができたことで、従業員の普段の行動にも良い変化が見られました。

例えば、整理整頓を担当していた従業員が、「今までは気づいていたけれど見て見ぬふりをしていたこと」にも積極的に取り組むようになり、他の社員にも声をかけるなど、周囲にも良い影響を与えています。

初めての試みでありながら、すでにポジティブな反応があったというのは嬉しいことですね。一方で、運用面での難しさや今後改善したい点などはありましたか?

私自身、まだシステムの操作を完全に使いこなせていない部分があり、正直なところ慣れていない部分もあります。ただ、従業員にとってはスマホでサクッと入力できるスタイルだったので、入力作業自体はそれほど負担にならなかったようです。

今後は、達成できた項目は削除し、今まさに課題となっている部分を追加していくような形で、少しずつ取り組めることを増やしていけたらと思っています。

■ 従業員からの声と言葉の定義のすり合わせ

実際に人事評価を初めて運用した際、従業員の皆さんからはどのような声がありましたか?

これまで評価という仕組み自体がなかったため、反応は人それぞれでした。前向きに受け止める人もいれば、「思ったより評価されていない」と感じて後ろ向きになる人も当然いました。ただ、そうした場合でもフォローを重ね、「評価はあくまで自分の成長のためのもの」という目的をきちんと理解してもらえれば、今後はもっと前向きに受け止めてもらえるのではないかと感じています。

また、今回はお互いにコメントを残せるようにしていたのですが、設定の都合で、相手にはコメントが表示されない仕様になってしまい、「せっかく書いたのに相手に見えなかったのは残念だった」という声がありました。次回からはコメントが表示されるよう設定を変更したので、その点は改善されると思います。

さらに、「整理整頓」といった言葉一つとっても、人によって捉え方が異なることがありました。例えば、ある人にとっては机の整頓を指し、別の人は倉庫の片付けを意味するなど、意図のズレが生じてしまうことがあったため、今後は評価項目の言葉の定義についてもすり合わせをしていく必要があると感じています。

評価結果のフィードバックはどのようにされましたか?

今回は、自己評価から最終評価までかなりタイトなスケジュールだったこともあり、すべてシステム上で完結させる形になってしまいました。「気になることがあれば言ってください」と伝えていましたが、自分から声を上げる人は多くないと思いますし、疑問や不安を抱えたまま次に進むのはよくないと感じました。そのため、次回の評価では、必ず一人ひとりと個別に話す時間を設けたいと考えています。

■ 評価の“見える化”が、個人の成長と組織の対話を促す

最後に、今後この制度を通じて、従業員への想いやどのような組織を目指していきたいのかについて展望を教えてください。

評価制度を「成長のための仕組み」として定着させていきたいと考えています。評価そのものが目的ではなく、自分の成長を振り返り、できることを一つずつ増やしていくためのきっかけにしてもらえたらと思っています。これまでは、どうしても誰かと比較してしまうような風土があったと思います。でも本来は、自分がやるべきことを見える化することで、自分自身の成長に集中できる環境にしたいと考えています。そうすれば、指導の仕方も自然と変わっていくでしょうし、社員一人ひとりがより自立できるようになるのではないかと思います。

人によって得意・不得意も違いますし、成長のスピードもさまざまです。今回の評価では、目標や評価項目を個々に設定しましたが、それによって「自分の頑張りどころ」がより明確になったという点で、とても良かったと感じています。会社としても、評価を共通の言語・基準として捉えることができれば、それぞれの悩みや努力にも、よりしっかりと向き合っていけるはずです。そんな組織にしていきたいですね。

インタビューを通じて、従業員への温かいまなざしと、“共通のものさし”で支え合う組織づくりへの強い想いが伝わってきました。
引き続き、人事評価ナビゲーターはよりよいサービスを提供できるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

(取材日)2025/6/12 ※掲載内容は取材当時のものです。

 

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