- 会社名
- アイアンドエス税理士法人 様
- URL
- https://www.is-tax.or.jp/
- 業種分類
- 会計事務所
- 従業員数
- ~50名
- 導入目的
- 評価・集計の負担軽減
評価データの蓄積 - サービス
- 人事評価ナビゲーター
- 手作業による準備・転記・集計に多くの時間と労力がかかっていた。
- 直近の出来事で評価が変わってしまうなど、個人の感覚に依存した運用になっていた。
- 評価準備・転記・集計まで一連の業務がスムーズになった。
- メモ機能や過去データの蓄積により、より客観的・一貫性のある評価が可能になった。
今回は、税務会計を中心にサービスを提供しているアイアンドエス税理士法人の代表・椎木様とシステムの設定を担当されている藤原様に、人事評価システム「人事評価ナビゲーター」の導入前の課題や導入後の効果についてお話を伺いました。
まずは、御社の事業内容や大切にされている理念について教えていただけますか?
藤原様:弊社は会計事務所として、税務や会計のサービスをメインに提供しています。加えて、「I&S式月次決算書」や「人を大切にする『経営計画書』」といった独自の商品もご用意し、お客様がより良い経営を実現できるようサポートしています。
経営理念は「全従業員の物心両面の幸せを追求し、日本の中小企業を元気にする」です。従業員とお客様の双方が幸せになり、会社としても持続可能な経営を実現する。いわば「プラスの好循環」を生み出すことを心がけています。
■ Excel管理で煩雑な運用が課題に
人事評価についてお伺いします。制度は以前から導入されていましたか? また、実際の運用にあたって、どのような課題がありましたか?
椎木様:はい、弊社では10年ほど前から人事評価制度は導入していました。ただ、当時はExcelで管理していたため、運用が煩雑になり困っていました。
評価項目については、「定性評価」「コンピテンシー評価」「クレド」など、さまざまな考え方を取り入れて試行錯誤を重ねてきました。しかし、管理方法がExcelのままだったため、運用が大変でした。そこで、システム化を検討するようになりました。
■ 自社に合った“ちょうどいいスペック”
御社は展示会で「人事評価ナビゲーター」を知っていただいたとのことですが、システム化を検討される中で、他のシステムとも比較されましたか?
椎木様:はい、人事評価のシステムはたくさんあるので、いくつかお話を聞きました。
弊社は社員数が10名ほどの小規模な組織のため、複雑な機能は不要でした。その点、「人事評価ナビゲーター」は当社の規模にぴったりでした。他社のシステムはフルスペックでの提供が多く、月額5万〜10万円程度かかるものもありました。
ただ、すべての機能を使うかというと、当社では使わないものも多いと感じていました。「人事評価ナビゲーター」は本当に必要な機能に絞られていて、“ちょうどよいスペック”だと感じました。
Excelで管理していたときと比べて、システム導入後では、評価にかかる時間はどのくらい変わりましたか?
椎木様:Excelを使用していた際は、すべての作業を私が担当していました。評価対象者は10人ほどですが、準備から転記・集計・調整までで約5時間かかっていました。
【内訳】
・準備:一人ひとりに新しいExcelシートを作成し、評価項目の表記を整える(約1時間)
・転記・集計:提出されたシートから内容を手作業で転記し、数値を集計(2〜3時間)
・結果の調整:評価のバランスを見て最終的な評価を整える(約1時間)
藤原様:システム導入後は私が設定などを担当しています。今回は初めての運用だったため、まだ操作に慣れておらず従来よりも時間がかかっています。しかし、今後は操作に慣れていくにつれて、業務時間は短縮されると考えています。そうなれば、より精度の高い評価ができるようになり、かつ業務時間も短縮できるのではないかと期待しています。
■ メモ機能や評価分布の可視化が便利
「人事評価ナビゲーター」の中で、特に便利だと感じている機能はありますか?
藤原様:評価分布を一覧で確認できる点は非常に便利です。全体のバランスを見ながら、より合理的に分布を調整できるのが良かったです。
また、過去の評価データを簡単に蓄積・閲覧できる点も重宝しています。加えて、メモ機能も非常に役立っています。以前は直近の出来事に影響されて評価してしまうことが多かったのですが、今は評価期間全体を通して、本人と上司のメモを照らし合わせながら、より適切な評価ができるようになったと感じています。
メモ機能の利用状況はいかがですか?
藤原様:マメに記入する社員もいれば、まだ習慣化できていない社員もいて、ばらつきがあります。慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、今後は何度も繰り返しアナウンスして、徐々に定着させていきたいと思っています。
■ 手厚いサポート体制で初めての設定もスムーズに
続いて、サポート面についてお伺いします。導入から運用までの過程でここは良かったと感じた点があれば教えてください。
藤原様:行動評価のライブラリをご提供いただけたのは、非常にありがたかったです。
また、導入時にはWebでマンツーマンの説明をしていただけました。初めてのシステムということもあり、実際に使い始めると不明点が次々と出てきたのですが、そのたびにメールや電話で問い合わせをさせていただきました。毎回レスポンスが早く、丁寧にご対応いただけたのは本当に助かりました。
メール対応のみの会社も多い中、電話でリアルタイムに質問できる点もありがたかったです。迅速にご対応いただけると、こちらもそのスピードに合わせて動けるので、とてもスムーズに進めることができました。
評価項目のライブラリはどのように活用されたのですか?
藤原様:他で学んだ内容と組み合わせながら、弊社に合った等級ごとの評価基準を設けました。その際、提供していただいたライブラリを参考資料として活用しました。
■ 今後の展望は評価者教育とパートスタッフへの拡張
ご活用いただけていると伺い、弊社としてもうれしく思います。システムの導入によって時間が大幅に短縮されたとのことですが、その時間を活用して、今後取り組みたいことなどはありますか?
椎木様:現状、評価者教育が十分にできておらず、各自に任せきりになっている部分があります。今後はしっかりと教育に力を入れていきたいです。
また、現在は正社員を対象に行動評価と目標評価を行っていますが、今後はパートスタッフにも評価を導入していきたいと考えています。パートスタッフの場合は、期日までに正確に業務を遂行することが主な評価のポイントとなるため、行動評価や目標評価よりも「職務評価」の方が適しているのではと思っています。将来的には、そうした評価の仕組みも整えていきたいですね。
最後に、今後の展望を教えてください。
椎木様:一人ひとりの従業員が、「自分のやりたい仕事を、やりたいペース」で取り組みながら、幸せな社会人生活を送ることができる会社にしていきたいと思っています。
たとえば、「たくさん稼ぎたい」という人にはお客様を多く担当してもらえたら良いですし、家庭の事情で時間に制約がある方には、定時内でその人に合った業務をしっかりとこなしてもらえれば十分です。
働き方が多様化する中で、評価の軸も一つではなく、それぞれのスタイルに合わせて分けていく必要があると感じています。社員一人ひとりが納得感を持てる評価制度をつくることで、お客様や社員が増え、会社としても成長できると信じています。数字を追うのではなく、「一人ひとりの幸せを大切にすること」が、私たちの目指す姿です。
(中央:椎木様/左右:従業員の皆様)
藤原様:人事評価は「評価すること」が目的ではなく、「社員の成長を促すこと」が本来の目的だと考えています。
社員がその意義を理解し、上司と目標をすり合わせながら努力して成長する。その積み重ねが個人の成長につながり、やがて会社全体の成長にもつながると感じています。だからこそ、人事評価を適切に活用し、社員の成長につなげていきたい。それが私の願いです。
人事評価ナビゲーターは、これからも現場に寄り添ったサービスを目指して進化していきます。貴重なお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございました!
(取材日)2025/06/17 ※掲載内容は取材当時のものです。