標準化された人事制度で、職員全員が安心できる職場へ

病院名
医療法人福寿会日野病院 様
URL
http://www.fukujyukai.net/
業種分類
医療・福祉
従業員数
201名~350名
導入目的
人事評価制度の構築・見直し
サービス
人事制度構築コンサルティング
  • 職員数が急激に増加したため、標準化された人事制度の構築が必要だった。
  • 給料を決めるための明確が基準がなく、個人によってばらつきがあった。
  • 標準化された人事制度の導入により、職員の公平な評価が可能になった。
  • 給料を決める基準が明確化されたことで、個人間の給与のばらつきが解消された。

はじめに福寿会様について教えてください。

湯布院を中心に地域医療に専心してきた病院です。江戸時代の末期から地域医療に貢献してきた病院ですので、とにかく地域に寄り添うことを大切にしています。

「個々の職員が誇りを持って全ての患者様、利用者様に対し、やさしい・親切・ていねいを理念に、 地域に信頼される保健・医療・福祉のサービスを提供することに全力を尽くします。」

この理念を法人としては手段だと考えており、大きな目的は地域に貢献することです。地域の方々にとって頼りになる病院であり続けることを今後もぶれずに目指していきたいと思います。

弊社に人事制度の構築を依頼したきっかけは何ですか?

人員が急激に増えたことがきっかけです。もともと職員は70名くらいでしたが、一気に250名ほどまで増えました。その際、私が一番不安に思っていたのは人事制度が構築できていなかったことです。やはり標準化していかなければならないと考えていました。

構築する前は具体的にどのような課題を感じていましたか?

5年ほど前に人事制度を構築しましたが、それまでは制度自体がなく、経営者が給料を決めていました。給料を決めるための判断材料もなかったため、個人によってばらつきがあり、標準化できていないことに課題を感じていました。

また、私や今の理事長がいなくなったとしても法人の拡大が続くようにしたいという想いもありましたので、制度構築が必要だと考えていました。

人事制度の運用前後で組織の中で変化はありましたか?

職員自らが人事制度に疑問や関心を持ち、質問が出てきていることが非常に良いことだと感じています。また、人事制度を構築することによって、標準化が図れたことはやはり一番良かったです。中途採用が多いですが、採用時、その人材が何等級に当てはまるのかということを公正な形で判断できるようになりました。

現在の制度に対してどのようにお考えですか?

運用を始めたころは年1回の評価でしたが、現在は年2回評価をしています。半年単位で自身の行動を振り返ってもらい、次の半年間、どのような行動をしていくか、また、中長期的にどのような行動をとっていくべきか目標意識を持っていただきたいと考えています。

また、看護業務・介護業務は患者さんや利用者さんに変化があまりなく、ルーティン業務が多いので、目的や目標を見失ったりしがちです。そのため、ただ業務をこなすだけではなく、当法人の職員として、自身の等級の職責は何なのかを定期的に振り返ることが大切だと思います。その振り返りをもとに、評価者と職員とで面談を行うことが、今後のキャリアアップにつながっていくと考えています。

半年単位で自身の職責を振り返る機会にしていただいているのですね。

はい。職員研修などでも必ずこのような話をしています。
また、研修も対象者別に様々なテーマのものを実施しており、新入職員研修は病院独自で、中堅職員研修や管理者研修は日本経営さんにお願いしています。

今後、改善していきたいポイントはありますか?

現在使用している評価項目を見直していけたらと考えています。毎回、評価期間の最後には必ず判定会議を行っていますが、評価者によって評価の付け方にばらつきが出ていることに課題を感じています。
特に、中心化傾向については、人によってはっきり出てくる部分です。評価者研修で教育はしていますが、研修を受けたからといってすぐにできるようになるとは限りません。そのため、できるだけばらつきを抑えることができるような評価項目に変えていきたいと考えています。

ただ、今はまだこの制度が評価者に浸透しつつある段階です。無理やりさせたとしてもやらされ感しか残らない可能性もありますので、この制度が自分たちに役立つものなのだと考えられる職員が増えてほしいと考えています。

今後の福寿会様のビジョンを教えてください。

職員には常に伝えていますが、安心できる職場づくりを全員で行っていきたいです。
そのためには、評価制度がきちんと整備され、お互いを受け入れ合い、安心して意見が言える雰囲気が必要です。そして、そうした環境の中で、個々のキャリアアップを支援することも大切だと考えています。職員全員がここで一緒に働きたいなと思える職場にしていきたいと思います。

(取材日)2024/4/16

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